閑静な住宅街に建つ、家族とのつながりや結びつきを、そっと感じられる二世帯住宅。
玄関を中心に、右側が親世帯、左側が子世帯の住まいとなっており、それぞれの暮らしに配慮しながらも、どこかで気配を感じられる距離感を意識して設計しました。
落ち着いた深緑が印象的な外観に、ブラックの窓枠やグレーの門袖をアクセントとし、街並みに馴染みながらも端正な佇まいが個性を放ちます。
親世帯の空間は、生活動線のコンパクトさと、柔らかな光を取り込む窓配置で、ゆったりと心地よく過ごせる空間となっています。
一方、子世帯側は、無駄を削ぎ落としたシンプルな空間設計に、木の温もりが優しく溶け込んだLDK。
キッチンからリビング、階段まで視線がまっすぐ抜け、開放感を感じられる空間に。
グラフテクト製のブラックトーンのアイランドキッチンは、凛とした存在感がありながらも木の床材と美しく調和し、空間に程よいやわらかさを添えます。
リビングやダイニングを見渡せる位置に配置し、小さなお子さまがどこにいても自然と目が届きます。
ストリップ階段を採用することで、光と視線を遮ることなく、空間全体にのびやかさを持たせました。
2階にはプライベートな空間を配置し、各室に自然光が届くように設計されています。
さらに、キッチンを中心に、リビング・水回り・庭へとスムーズにつながる動線を確保し、日々の暮らしにゆとりを与えます。
玄関からすぐの位置には、旅行先で出会った鏡をあしらった造作洗面台を設け、日々の中に思い出が溶け込み、1日1日をより大切に過ごせる空間にしました。
家族の形に寄り添いながら、それぞれの時間と暮らしを尊重する──
そんなお施主様こだわりの二世帯住宅となりました。